I Am Abomination-Passion of the Heist Ⅱ(2020)
連日時間があるので、たくさん音楽(主にデスメタルとスラッシュメタルの中間あたり)を聞いている。
たくさん聞くと、好みが見つかったり、見つからなかったり…出会いって感じだ。
こちらは、プログメタル界隈待望の新譜
I Am AbominationのPassion of the Heist Ⅱ
アメリカのプログレッシブメタルバンド(プロジェクト?)の2nd(?)アルバム。
知ったきっかけは、1年前くらいに僕の大好きなメタルコアバンドOceans Ate Alaska、のドラマーChris Turnerのドラムプレイ動画をYoutubeで見ていたところ、新しい動画が出ていてチェックしたから。
面白いプロジェクトだと思ったけど、そのまま放置していたら1年たって新譜が出るとなって、メンツをチェックしたら
ボーカルが元Attack Attack!!だったので驚き。そのまま旧譜をチェックした。
カニの時じゃくて、最後の方のAAのメンバー。クリーンボーカルがとっても「エモ」い。The ポストハードコアなボーカル。
ギターかつブレインのNick SampsonはAsking Alexandriaの3rd、Born of Osirisの4th、Polyphiaをプロデュースした凄腕マン。
旧譜であるLet the Future Tell the Truthは、一聴したときはProtest the Heroをなぜだか思い出した。あんま疾走しないのに。
元Attack Attack!!ということでスクリームを期待していたが、クリーンに絞ったみたいでそこは多少驚いたけど、メタルコアのリズムをフックにしつつプログメタル由来の展開力で感動的な曲が多く、自分好みでグッドなアルバムだった。
メンバーは、Between the Buried and Me,Periphery,Necrophagist,Protest the Heroからの影響を強く受けているらしいが、納得の内容だった。
肝心の今作は、上述のとおりサポートドラムにOceans Ate AlaskaのChris Turner、Featuringに
Track.4ではErraのJesse,JT
Track.9ではPolyphiaのTim,Scott
Track.11ではShadow of IntentのBen Duerr
を迎えた豪華作。
一聴した感じ、前作と比べてピロピロ等の勢いが減衰して、全体としてグルーヴや展開で聞かせるアルバムだなという印象。
Peripheryの3rdを感じた。物足りない人もいるのかもしれないが、僕はPeriphery Ⅲがとても好きなので違和感なく聞けた。
ギターはもちろんめちゃくちゃうまいし、ちょくちょくあるピロピロフレーズもダークな感じでグッド。イントロのフレーズが印象的な曲が多かったと思う。
ボーカルは変わらず「エモ」くて、良い。
ドラムのChrisのバカテクは全体としていかんなく発揮されていてグッド。OAAに比べてめちゃくちゃさは鳴りを潜めているけど、アルバムを通してのグルーヴが一貫していてさすがの実力だし、静かなパートでも子気味良いフィルやフレーズ等のChris節がさく裂していて、オリジナルさが際立つ。
Track.9のPolyphiaは、一昔前のPolyphia。最近のローゲインを期待していると肩透かしを食らうかもしれない。ピロピロしているPolyphiaは、これはこれで新鮮。
他のFeaturingもとても良かった。特にBen Duerrはえぐくてかっこよかった。
繰り返しになるけど、全体としてPeriphery Ⅲっぽいなというのが正直な感想。ボーカルの清涼感とかも共通するところがあるしね。
聞かせるプログメタルコアだった。お気に入りは先行公開のTrack.3とTrack11かな。Track.3のイントロは流石のオリジナルすぎてあがり。Track.11はBenとの絡みが良すぎた。清涼感のある曲から、地獄みたいな曲まであって幅が広くて飽きなかった。ギターソロでアルバムを締めくくるのもかっこいい。
Periphery好きな人におすすめしたい盤。モダンなプログメタルコア好きな人なら絶対聞ける。